ビデオキャプチャー

 アーケードゲームはゲーム基板とプログラムROMと入力装置と表示用モニターすべて一体で使用される。このため、専用のモニターを使用し普通の市販モニターには映らないものがある。また、市販モニターに映せることは映せるが録画は出来ないものが非常に多い。これは標準NTSC信号と異なる出力を行っているものが多いせいである。
 ディグダグも例外ではない。ほぼNTSC信号なのだが少し違っており、その違いはかなり厄介なのだ。特にパソコンにキャプチャーしようとすると、ビデオデッキより更にトラブルが発生し易い。

 定番の装置が電波新聞社の XAV-2s である。基板の映像出力に多い15KHzのアナログRGB信号を、Sビデオ出力に変換してくれる。ただし、元のアナログRGB信号自体が規格無しなので、ちょっと妙なS映像信号が出て来る。すんなり録画出来ない方が多い。
 ちなみに、アナログRGB入力の可能なモニターはパソコン用ならごく普通だが、多くは31KHz以上しか受け付けない。15KHzは入力できない。

 自分が家庭用ゲーム機のプレイ動画のキャプチャーに使っているのは、カノープスのビデオ→DV変換機 ADVC-100 である。
 試しにちょっと妙なS映像信号を食わせると、一応映像は出たものの乱れまくっている。状態が良く分かるように、インターレース解除を行わず静止画保存してみた。地面で言えば黄色とオレンジ色の境界あたりが集中的に乱れる。画面が切り替わっても乱れる位置は変わらない。
 この乱れっぷりでは、とても使い物にならない。あれこれ調整してみるが、駄目だ。

 31KHzのPCモニターを活用するために、XRGB-2 を古くから愛用している。ビデオ信号だけでなくアナログ15KHzも含めて、アナログ31KHzにアップスキャン出来る。ゲーム機も古くはSFCからアナログRGBで接続すれば、RPGの文字など素晴らしく読み易くて重宝する。
 この XRGB-2 で基板を31KHzにすれば、アナログ31KHzをキャプチャー可能な高級キャプチャーカードが使えるだろう。しかし、XRGB-2 を通した段階で走査線の濃淡が激しく、これまた使い物になっていないのだ。XRGB-2 に垂直幅の調節機能があれば素晴らしいのだが、それが出来ないために使い物にならない映像ソースが存在する。残念ながら基板もそこに含まれる。

 ビデオ信号をデジタル化する機器は他にもある。ちょっと古いパナのDVビデオカメラもOKだ。
 S映像を入力し、DV端子から出力出来る。今では本来のビデカメラとしては使っていないが、ビデオ→DV変換機になるはずだ。
 一応音声入力も可能。

アーケードゲーム基板

 これが、断然綺麗に取り込める!

 上の ADVC-100 と比較すると、上下は同じだが左右が狭くなっている。縦型モニターなので要するに走査線が間引きされているってことだ。そうやって規格外れのS映像信号に辻褄を合わせているのだろう。NTSCのスキャンレートは59.97fps だが、ディグダグは60.61fps らしい。

 喜び勇んでプレイしてみたら、なんだかミスを連発。おかしい。すぐに気付いた。映像が思い切り遅延している!
 ビデオカメラからの出力DV信号が0.2秒ほども遅い。これでは、プレイは無理だ。プレイするには、映像分配機が必要だ。ただでさえ大がかりな基板プレイ環境が、更に複雑化かよ・・・そう思ったが、XAV-2s はS映像とコンポジットの同時出力が出来る。
 S映像をパナのビデオカメラ経由でパソコンにキャプチャーし、コンポジットをモニターで見ながらプレイすれば良い。画質は悪いが十分にプレイ可能。今ではプレイを楽しむよりも動画を記録するのが本来の目的だから、これでいい。

プレステ版ナムコミュージアム

 これは、同じ場面をプレステ移植版でキャプチャーしたものだ。まず、明るさが違う。基板出力の方がサチってるので少し暗く調節する必要がある。面白いのは、上下サイズの違い。

 プレステ版は横448縦576の範囲に出力される。本来の解像度のジャスト2倍であり、高品質のキャプチャーとなる。だからこそ、ナムコミュージアムの移植が完璧であれば基板を引っ張り出すまでもないのだが・・・面白いってのは、これがDVキャプチャーである点だ。
 DVの解像度は720×480すなわち3:2の比率である。しかしそれをTVに映す際は4:3の比率となる。つまり、DVのアスペクト比は1:1ではない。DVのドットは正方形ではない。単純にパソコンに取り込むと、基板キャプチャーのように引き延ばされる。
 それなのに、プレステをDVキャプチャーしたものは引き延ばされず、ドットが正方形なのだ。

 プレステは内部解像度が720×480ではなかろうか?
 そしてそれをアスペクト変換無しに出力している節がある。ただ、そのおかげでDVキャプチャーとの相性は最高だ。

 ここまでクリアしても、音ズレという厄介な問題が残る。基板とパソコン側のキャプチャーソフトを先に立ち上げておき、後からDVビデオカメラの電源を入れることでズレなくなるのを発見。しかしこれは自分のこの環境での話。一般論としての解決策は分からない。
 ズレてしまったら音声をWAVファイルとして分離取り出して、ヘッダーを書き換えてサンプリング周波数を微妙に変化させて合わせることにしている。その作業はかなり面倒だ。

 

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