放電回路の製作

 フライホイールダイオードとして、F10P40Fを使用。鈴商で手に入る。
 パッケージ1つにダイオードが2つ内蔵され、それぞれがパルス80Aに耐える。カソード共通パッケージであり、アノードを合体させると2パラとなる。
 それを更に2パッケージ組み合わせることで、パルス耐電流320Aとなる。

 今回のコイルピストルでは設計上のピーク電流は230Aであり、充分にマージンが確保されている。

 パーツをパラレル接続する場合、配線形状を出来るだけ対称にしなければならない。配線のし易さだけ優先すると負荷がバラつく可能性がある。
 1パッケージ内の2組の足が対称形となるようハンダ付けし、更に2つのパッケージも対称形に組み付ける。

 コイルガンは急激な放電により数百アンペアを流すため、信頼性を確保するにはストロボ用コンデンサーを使わねばならない。
 自分が愛用している330V200μFの11ジュール品もまた、鈴商で大量購入可能。@100円とお手軽なのを2個並列接続して使う。ガムテープで仮止めし、相互位置を決める。
 

 配線は短く。配線は対称形に。

 完全に対称形に組もうとしても、大電流対応の太い配線だと難しい。それでも、出来るだけ対称になるよう心掛ける。
 コンデンサーの場合、対称でなければ放電状態にズレが生じ、無駄にインピーダンスが大きくなってしまう。そんなコンデンサーバンクは、実は充電時間も余計に掛かる。

 多数のコンデンサーを使用している例は良く見るが、大抵は組み立ての容易さを優先して配線の対称性を無視しているのが残念である。

 メインスイッチは千石で売っている中で最大のサイリスター。と言っても重さ5〜6グラムしかない。

 耐電圧400Vで直流耐電流25A。しかしパルスなら385Aまで耐えられる。今回はピーク電流230Aなのでマージン充分だ。

 ゲート端子には20〜2000ミリアンペアを流さねばならない。そこで、51Ωの抵抗をセット。実際は、10Ω程度でも良いようだ。別に精密な時間制御する必要は無く、単なるトリガースイッチ。人間が人差し指で操作するプッシュスイッチに接続される。
 つまり反応速度など問題にならないのであり、10Ωでも51Ωでも大差無い。

 カソード(GND)とゲートの間に、サージ保護用のツェナを取り付けておく。

 サイリスターをコンデンサーおよびダイオードと合体させる。青の配線がGND。

 カソード(GND)とゲートの間に、プルダウン抵抗5.1KΩを追加。ゲートが浮いている時に電位を確実にGNDに下げ、暴発を防ぐ。回路図では10KΩと書いたが、もちろん大差無し。 

 また、カソードからアノードに向かって、逆極性保護用のダイオードを取り付ける。

 コイル接続用ソケットとして、実験でも現在使っているラジコンバッテリー用大電流コネクターを設置。実は後で使用しないことに変更。付けなくても良い。

 これが+側。黄の配線が330Vチャージ用。赤はサイリスターのゲート。暴発予防にシールドしようと考えている。

 配線の取り回しは最小限の長さで済ませている。こうして組み上がったパーツは、要した手間を思い出しつつ眺めると感慨深い。この満足感が自作の魅力だし、愛着が生じる原因でもある。

 K3132端の高速ダイオードをメインコンデンサーの+極にハンダ付け。配線を引き回していないので、電圧検出にフィルムコンデンサーを挟まなくてもそこそこ安定するだろうと皮算用。

 インバーターと合体させる。
 念のためコンデンサーとK3132をビニールテープで絶縁。

 GNDと4.8Vとサイリスターゲート配線を黄色いコネクターにまとめる。
 コイル接続コネクターは基板に銅線で固定。

 極限のコンパクトさを追求するならコネクターは相当な邪魔者である。しかし今回は少し妥協している。
 ストームタイガーに搭載する場合は、更に省スペースを優先させることになるだろう。

 

 

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