レオパルド2ギアボックスの動作原理

 

 ギアボックスには3つのデフが使われている。固定されたセンターデフと、可動する左右のデフギアである。
 周知の通り、デフとはその左右から突き出した軸が逆方向に回転するようになっている。

 デフギアとは、左右の回転速度を吸収するために使う。そういう常識で見るとこのギアボックスの動きが分からなくなる。
 通常の使用方法の場合、デフギア本体にトルクが INPUT され、それが左右の軸に OUTPUT される。つまり、入りが1カ所で出が2カ所である。ところがこのギアボックスでは、デフギア本体と内軸にトルクが INPUT され、それが外軸に OUTPUT される。つまり、入りが2カ所で出が1カ所である。その1カ所つまり外軸に起動輪が接続される。

 2つの動力を混合して1つの出力(起動輪)にする。その用途でデフギアを使う。これが最大のポイントである。

 

 推進用モーターが回転する(赤の↓)
 それに伴って各所のギアが回転(青の↓↑)する。
 最終的に、左右のデフギア本体が同じ方向に同じ速度で回転(緑の↑)する。

 矢印の付いていないギアは、推進用モーターとは接続されていない。

 用途が通常と異なっても、デフギアの動きは変わらない。デフギア本体の動きから見て相対的に、内軸と外軸が同じ速度で逆方向に回る。
 内軸が停止していてデフギア本体が回転していると、外部から観察すると外軸が2倍の速さで回転する。戦車は直進する。

 推進用モーターが逆回転すれば、もちろん外軸の起動輪も逆に動く。

 旋回用モーターが回転する(赤の↓)
 それに伴って各所のギアが回転(青の↓↑)する。
 最終的に、センターデフの右軸が回転する。センターデフの右軸は右デフギアの内軸に接続されているため、これは同じ方向に回転する。センターデフの左軸は右軸と逆回転し、それと直結している左デフギアの内軸も回転する。

 こうして、左右デフギアの内軸が互いに逆に回転する。

 推進用モーターは左右デフギア本体を同じ向きに回転させる。旋回用モーターは左右デフギア内軸を互いに逆向きに回転させる。
 その組み合わせで左右デフギアの外軸すなわち起動輪の動きが決まる。

 基本的に、推進用モーターが左右キャタピラを同じ速度で動かそうとし、旋回用モーターが左右キャタピラに速度差を作り出す。
 推進用モーターだけが動けば戦車は直進し、旋回用モーターだけが動けば戦車は超信地旋回する。

戻る