F-ZERO

 

 私がレースゲームに目覚めるきっかけとなった記念すべきゲーム。SFCの隔し玉として本体同時発売され、ハードの力を強烈にアピールする。地獄とまで呼ばれたタイムアタックの加熱が凄かった。今では当たり前だが、タイムがセーブされるってのは当時大きかったです。任天堂発売。¥7、000

 

タイムアタック地獄

 これも今でこそ当たり前だが、最初のコースを利用してのタイムアタックが盛り上がる。15コースあるが何も言わずにタイムを言えば、それはミュートシティー1のことであったのだ。

 タイムアタックを更に盛り上げたのが、発売と同時に発表された任天堂記録。
 1分58秒97は常識を超越しており、不可能だとか裏技があるんだろうとか、散々話題になる。

 そして・・・凄い技は確かに存在した。コース中盤のS字カーブで、ダートとガードビームの隙間を走り抜ける1点読みである。

 S字に2個所ある隙間を両方とも1点読みするダブル1点読みは、F−ZERO究極奥義とされた。1分58秒台を狙うならマスター必須だ!

 

ダブル1点読み

 偶然成功するのを待つしかなさそうな1点読みだが、ちゃんとコツは存在する。と言うより、偶然を待っているようでは成功しない。ゲームに限らないが、技をやる時は「絶対成功させてやる」つもりで飛び込まないといけない。数撃ちゃ当たる、なんて技は役に立たない。

 完璧なダブル1点読みの難易度は究極の名にふさわしいものだが、一般人でも手が届くやり方がある。ガードビームに接触すると減速が大きいが、赤い車ならダートに少々乗り上げても減速は小さい。そこで、隙間よりも少しダート寄りを狙って飛び込み、隙間と平行になったら重心移動による平行移動で隙間に合わせるのだ。 

 2つの隙間は平行なので、手前の隙間に飛び込めれば奥の隙間には重心移動だけで移れる。途中で少しダートを踏む必要が出るが、減速は数キロに収まる。

 隙間への飛び込み方は幾つかあるが、アウト側一杯をガードビームと平行に走り、ガードビームの折れ目と画面右端の距離でタイミングを合わせるのが一番簡単。
 最初軽く右ハンドルを入れて折れ目に近づき、タイミングを計って一気に右ハンドルを入れ続ける。重心移動を併用しない方が曲がり方がゆっくりで隙間に合わせやすい。

 

グランプリ

 基本的に4車種いずれでもキングリーグのマスタークラスをクリア可能。もちろんクイーンリーグもOK。ところがナイトリーグはそうは行かない。
 ゴールデンフォックスでマスタークラスのデスウインド1がクリアできないのである。私はクリアしたという人を1人しか知らない。ミュート1の1分58秒台など問題にならないほど難易度が高い。
 F−ZEROを極めたという人は、是非挑戦して下さい。ゴールデンフォックスでナイトリーグのマスタークラスをクリアできれば真のF−ZEROマスターだ!

 

記録

 発売当時は各ゲーム雑誌でタイムアタック大会が行われたが、中でも最後まで募集を続け最もハイレベルな記録が出たのが電波新聞社のベージックマガジンである。
 ミュート1では1周目ベスト25秒41、ベストラップ23秒21、そしてトータル1分58秒41という人間止めてる記録が登場。

 途中から15コース全部の記録を集計し始め、私もファイアーフィールドでベーマガに名前が載った。最後はついて行けずに負けてしまったけど。

 電波新聞社ではビデオで記録を募集していたため、編集部にはF−ZERO超絶プレイの映像が集まっていたことにある。これを集めてF−ZERO攻略ビデオを発売しようという動きがあったのだが、せいぜい3000本しか売れないだろうという市場調査の結果でボツになったそうである。F−ZEROを極めようとすると、どんな凄まじいシーンが展開されるか知っている者として残念でならない。

 最後に、ミュート1における私自身の記録です。ベーマガには負けるけど殆どの人には負けないはず。

ブルーファルコン
1周目ベスト 26秒22  トータル 2分02秒83
ゴールデンフォックス
1周目ベスト 26秒21  トータル 2分05秒51
ワイルドグース
1周目ベスト 26秒07  ベストラップ 24秒16  トータル 2分03秒09
ファイアースティングレー
1周目ベスト 25秒50  ベストラップ 23秒26  トータル 1分58秒75

 

表紙に戻る / GAME に戻る